福利厚生アウトソーシングサービス比較|高卒・若手社員に『大企業並みの福利厚生』を用意するには【中小企業向け】
2026.09.07

「うちのような中小企業では、大企業のような福利厚生は用意できない」——高卒・若手採用に取り組む採用担当者からよく聞く悩みです。実際、帝国データバンクが2025年9月に実施した調査(有効回答10,554社)では、福利厚生の充実を予定している企業の割合は大企業57.9%に対し中小企業45.8%、小規模企業38.5%にとどまり、規模が小さいほど整備が遅れる傾向がはっきり出ています。特にメンタルヘルス相談の導入率は、中小企業が大企業より30ポイント以上低いという結果でした。
一方で、高校生就職者の意識調査(株式会社ジンジブ、2025年7月実施、502名対象)では、企業選びで重視する項目の上位に「給与」(64.5%)「休日日数」(62.9%)が並び、あわせて「福利厚生が充実している企業に就職したい」という声も参加者から挙がっています。給与や休日だけで大企業と張り合うのが難しい中小企業にとって、福利厚生の内容そのものは、自社で工夫できる数少ない差別化ポイントの一つです。そこで検討されるのが、外部の専門会社に福利厚生メニューの運営を委託する「福利厚生アウトソーシングサービス」です。
福利厚生の『格差』は自社で一から作らなくても埋められる
福利厚生アウトソーシングサービスを使えば、自社では用意しきれない宿泊・レジャー・自己啓発などの優待メニューを、月額数百円台からまとめて導入できます。ゼロから制度設計する必要はありません。
福利厚生アウトソーシングサービス比較表
| サービス | 特徴 | 料金目安 | 向いている企業 |
|---|---|---|---|
| ベネフィット・ステーション(ベネフィット・ワン) | 業界最大手級の会員数と、グルメ・レジャー・自己啓発・介護・育児など14万件超の優待メニュー、eラーニング講座も網羅 | コース(スタンダード/ゴールド等)や従業員数により変動。公式サイトの料金シミュレーターで確認(要見積り) | まずは実績・知名度のある定番サービスから検討したい企業 |
| リロクラブ(福利厚生倶楽部) | 不動産・住宅関連事業を持つリロケーショングループが運営。宿泊・グルメ等の優待に加え、社宅・引っ越し関連のメニューとも相性がよい | 公式サイトでは「月額イメージ数百円〜/従業員1名あたり」と案内。初期費用は要問い合わせ | 社宅・住まい関連の福利厚生もあわせて整理したい企業 |
| WELBOX(イーウェル) | 導入団体数約1,000団体・利用者500万人超。週替わりセールや無料eラーニング500講座以上、175万件超の提携施設 | 99名以下:1人あたり月額600円/100〜999名:500円/1,000名以上:400円(いずれも税別、公式サイトで公開) | 少人数からスモールスタートし、将来的に規模拡大も見据えたい企業 |
※料金・メニュー内容は変更される可能性があるため、導入検討時は必ず各社公式サイトで最新情報を確認してください。
各サービスの解説
ベネフィット・ステーション(ベネフィット・ワン)
株式会社ベネフィット・ワンが運営する、国内でも導入実績の多い福利厚生アウトソーシングサービスです。グルメ・レジャー・旅行から自己啓発、介護・育児支援まで幅広いジャンルの優待メニューに加え、eラーニング講座も充実しており、若手社員のスキルアップ支援にも活用できます。料金はコースや従業員数に応じて変動する仕組みで、公式サイトの料金シミュレーターから見積もりを確認する形になっています。
リロクラブ(福利厚生倶楽部)
社宅・住宅関連事業を手がけるリロケーション・ジャパングループの一員である株式会社リロクラブが運営するサービスです。宿泊やレジャーなど一般的な優待メニューに加え、同グループが強みを持つ住宅・引っ越し関連のサービスとも連携しやすい点が特徴です。公式サイトでは月額の目安として「数百円〜/従業員1名あたり」と案内されており、具体的な金額はコース・従業員規模によって見積もりが必要です。
WELBOX(イーウェル)
株式会社イーウェルが提供するサービスで、公式サイトによると導入団体数は約1,000団体、利用者は500万人を超えています。週替わりの特別セールや500以上の無料eラーニング講座、175万件を超える提携施設が特徴です。料金は99名以下で1人あたり月額600円、100〜999名で500円、1,000名以上で400円(税別)と、従業員数に応じた料金体系が公式サイトで明示されており、少人数の企業でも金額のイメージを持ちやすくなっています。
『何が使えるか』より『若手が使いたくなるか』で選ぶ
優待メニューの件数はどのサービスも豊富ですが、実際に使われなければ福利厚生としての効果は薄くなります。旅行・グルメだけでなく、資格取得やeラーニングなど若手が日常的に使えるメニューの充実度も見ておくとよいでしょう。
タイプ別おすすめ(向いている企業)
まず実績のある定番サービスで安心して導入したい企業なら
福利厚生アウトソーシング自体が初めての場合、会員数・優待件数の実績が豊富なベネフィット・ステーションのような大手サービスから検討を始めると、社内への説明もしやすくなります。
社宅代行など住まい関連の施策とあわせて整理したい企業なら
高卒・若手社員の「初めての一人暮らし」を支える社宅・住宅手当と福利厚生を一体で見直したい場合は、住宅関連グループが運営するリロクラブのようなサービスとの相性を確認する価値があります。
少人数からスモールスタートしたい企業なら
数十名規模からでも料金のイメージを持ちやすいWELBOXのように、従業員数別の料金体系が明確なサービスであれば、コストを試算したうえで導入判断がしやすくなります。
採用広報でも「福利厚生の充実」を伝えたい企業なら
いずれのサービスも導入企業数や優待メニュー数を公開しているため、求人票や会社説明会で「大手と同水準の福利厚生サービスを導入している」という事実を、誇張なく伝える材料として使えます。
よくある質問
何名くらいの企業から導入する意味がありますか?
明確な下限はありませんが、WELBOXのように99名以下の料金区分を公開しているサービスもあり、数十名規模の中小企業でも導入例があります。まずは自社の人数で見積もりを取り、総額を確認したうえで判断するのが現実的です。
福利厚生アウトソーシングを導入すれば、若手の離職は防げますか?
福利厚生の充実は、給与や休日と並んで高校生・若手が就職先を選ぶ際の判断材料の一つですが、これだけで離職理由のすべてを解消できるわけではありません。人間関係や仕事内容のミスマッチには、受け入れ研修やエンゲージメントサーベイなど別の施策とあわせて対応する必要があります。
高卒・若手社員特有の注意点はありますか?
旅行やグルメなど大人向けの優待メニューだけでなく、資格取得支援やeラーニングなど、社会人経験の浅い若手が日常的に「使ってよかった」と実感できるメニューがあるかどうかも確認しておくと、制度が形骸化しにくくなります。
料金はどのくらいかかりますか?
本記事執筆時点で確認できた範囲では、WELBOXが従業員規模別に1人あたり月額400円〜600円(税別)という料金体系を公式サイトで公開しています。その他のサービスはコースや従業員数によって変動するため、各社の見積もりで確認することをおすすめします。
まとめ
帝国データバンクの調査では、福利厚生の充実を予定する企業の割合が大企業57.9%に対し中小企業45.8%にとどまるなど、企業規模による福利厚生の格差が示されています。一方で高校生就職者の意識調査でも福利厚生への関心の高さがうかがえ、給与や知名度だけで大企業と競いにくい中小企業にとって、福利厚生の中身は自社で工夫できる差別化ポイントの一つといえます。
ベネフィット・ステーションのように実績豊富な定番サービス、リロクラブのように住まい関連の施策と組み合わせやすいサービス、WELBOXのように少人数から料金イメージを持ちやすいサービスなど、それぞれ特徴が異なるため、優劣ではなく自社の従業員規模や既存施策との相性で選ぶことが大切です。
導入を検討する際は、必ず各社の最新の公式情報で料金・メニューを確認してください。「自社の若手定着施策をどこから整理すればよいか分からない」という方は、若手採用ラボの無料相談・資料ダウンロードもあわせてご活用ください。
出典
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