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高卒求人倍率、全国平均4.12倍の裏にある『地域差』|自社エリアの採用難易度をデータで把握する

2026.08.12

高卒求人倍率、全国平均4.12倍の裏にある『地域差』|自社エリアの採用難易度をデータで把握する

「高卒の求人倍率が過去最高水準」というニュースを目にしても、実際にハローワークへ求人を出している担当者からすると、「全国のことは分かったが、自社のエリアが実際どうなのかは分からない」と感じることも多いのではないでしょうか。求人票を出しても応募が思うように集まらないとき、それが自社の求人内容の問題なのか、そもそもエリア全体の採用難易度が高いのかを切り分けられないと、次の打ち手も選びにくくなります。

この記事では、厚生労働省と各都道府県労働局が公表している「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職状況」をもとに、全国平均の数字と、地域によって差が出ている実例を整理します。あわせて、自社のエリアの数字をどこで確認できるかも紹介します。

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全国平均だけでは、自社の採用の厳しさは測れない

高卒求人倍率は都道府県によって数字が大きく異なります。「全国的に売り手市場」という報道だけを鵜呑みにせず、自社エリアの数字を確認することが、採用戦略を立てるうえでの出発点になります。

2026年3月卒業者の高卒求人倍率は、全国平均4.12倍

厚生労働省が公表した「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」(令和8年3月末現在)によると、2026年3月に卒業した高校生を対象とした求人倍率は全国平均で4.12倍、就職内定率は98.9%でした。求人倍率とは、ハローワークに寄せられた求人数を求職者数で割った数字で、1人の生徒に対して何件の求人があるかを示します。4倍を超える水準は、企業が生徒を選ぶというよりも、生徒が企業を選べる「売り手市場」であることを意味します。

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求人倍率4倍超は『生徒がほぼ確実に就職できる』水準

求人倍率が高いこと自体は生徒にとって望ましい状況ですが、企業側から見ると「求人を出すだけでは選ばれない」時代に入っていることの裏返しでもあります。

都道府県によって、採用の厳しさは大きく異なる

全国平均は4.12倍ですが、この数字はあくまで全都道府県を合計した平均であり、実際の水準は地域ごとに差があります。各労働局が公表している数字の一部を見ると、次のような違いが確認できます。

地域求人倍率公表時点出典
全国4.12倍(内定率98.9%)令和8年3月末現在(確定値)厚生労働省
神奈川県4.66倍(内定率99.0%)令和8年3月末現在(確定値)神奈川労働局
北海道2.88倍令和7年7月末現在(令和8年3月卒業予定者・速報値)北海道労働局
佐賀県2.22倍令和7年7月末現在(令和8年3月卒業予定者・速報値)佐賀労働局

※北海道・佐賀県は年度途中(7月末時点)の速報値、全国・神奈川県は卒業後の確定値であり、公表時点が異なる点に注意してください。同じ年度でも、確定値は例年、速報値よりもやや高くなる傾向があります。

この一部の数字だけを見ても、神奈川県のように4倍台後半に達する地域がある一方、北海道や佐賀県のように2倍台にとどまる地域もあり、「全国的な売り手市場」という言葉が示す実感は、エリアによってかなり異なることが分かります。

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『地域差がある』という前提を持つだけでも打ち手は変わる

自社のエリアの求人倍率が全国平均より低い場合、必ずしも自社の求人内容だけが原因とは限りません。反対に全国平均より高いエリアでは、求人票の見直しだけでなく、選ばれるための工夫がより強く求められます。

なぜ地域によって差が生まれるのか

求人倍率の地域差にはいくつかの要因が関係していると考えられます。

  • 産業構成の違い:製造業や建設業など、高卒者の採用意欲が高い業種が集積しているエリアでは、求人数が求職者数を大きく上回りやすくなります。
  • 高校生の人口とその地域からの進学・就職の傾向:地域によって高校卒業者数や、進学と就職の選択比率が異なります。
  • 地元就職を希望する生徒の割合:都市部への進学・就職を希望する生徒が多いエリアでは、地元企業の求人に対して求職者が相対的に少なくなる傾向があります。

これらの要因は自社で変えられるものではありませんが、「自社のエリアがどちらの傾向に近いか」を把握しておくことは、採用活動の見通しを立てるうえで役に立ちます。

自社エリアのデータはどこで確認できるか

自社の都道府県の最新データは、次の方法で確認できます。

  1. 各都道府県労働局のWebサイトを確認する:「(都道府県名)労働局」で検索し、報道発表資料のページから「高校・中学新卒者の求人・求職状況」を探します。多くの労働局が年に数回、時点ごとの数字を公表しています。
  2. 管轄のハローワークに問い合わせる:求人票を提出している、または提出予定のハローワークの職業紹介部門に確認すると、管内(市区町村単位)のより詳細な数字を教えてもらえる場合があります。
  3. 厚生労働省の全国まとめ資料を確認する:都道府県別の一覧表が掲載されているため、自社エリアの数字を全国平均や近隣県と比較する際に役立ちます。
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データは『年に複数回』更新される

高校・中学新卒者の求人・求職状況は、7月末・9月末・翌年3月末など、年度内に複数回公表されます。求人を検討し始める時期に合わせて、最新の時点のデータを確認するようにしましょう。

地域の採用難易度が高い場合、中小企業ができること

自社エリアの求人倍率が高く、採用競争が激しいと分かった場合、中小企業が取り組みやすい工夫としては次のようなものがあります。

  • 求人票の条件面(給与・休日・勤務地)を、できる限り具体的かつ正確に記載する
  • 学校訪問や職場見学の機会を早めに設定し、他社より先に生徒と接点を持つ
  • 給与や待遇だけでなく、仕事内容ややりがい、職場の雰囲気が伝わる情報を用意する
  • 一人一社制の期間外に動ける、第二新卒・既卒など若手採用の選択肢もあわせて検討する

反対に、求人倍率がそれほど高くないエリアであっても、求人票の内容や採用活動の進め方次第で応募の集まりやすさは変わります。地域の数字はあくまで前提条件であり、その中でどう工夫するかが最終的な採用結果を左右します。

まとめ

2026年3月卒業者の高卒求人倍率は全国平均4.12倍と高水準ですが、この数字はエリアによって大きく異なります。神奈川県のように4倍台後半に達する地域もあれば、北海道や佐賀県のように2倍台にとどまる地域もあり、「全国的な売り手市場」という報道だけでは自社の実感とずれることも珍しくありません。

自社エリアの数字は、都道府県労働局の報道発表資料や管轄のハローワークへの問い合わせで確認できます。まずは自社エリアの求人倍率を把握したうえで、求人票の内容や学校訪問のタイミング、若手採用の選択肢の幅を見直すことが、採用活動の精度を上げる第一歩になります。

自社エリアの採用難易度をどう読み解けばよいか、他社はどんな工夫をしているのか判断が難しいという方は、無料相談や資料ダウンロードもご活用ください。

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