動画マニュアル作成ツール比較|高卒・若手社員のOJTを『教える人による差』からなくすには【中小企業向け】
2026.09.16

高卒・若手社員を採用したあと、多くの中小企業が直面するのが「教える人によって説明の内容やレベルが違う」という現場教育の課題です。作業手順を口頭とOJTだけで伝えていると、教える先輩社員のスケジュールや力量に指導内容が左右されやすく、同じ質問に毎年・毎回答えることになる担当者の負担も小さくありません。
厚生労働省の調査では、新規高卒就職者の就職後3年以内の離職率は37.9%(令和4年3月卒業者)となっており、大卒者の33.8%を上回っています。離職理由のすべてが教育不足によるものではありませんが、「教えてもらえない」「自己流でやらされている」という不安が早期離職の一因になり得ることは、現場教育を見直す動機の一つになります。そこで候補になるのが、作業手順を動画・画像・テキストでマニュアル化し、誰が教えても同じ内容を伝えられるようにする動画マニュアル作成ツールです。この記事では、代表的な3つのサービスを公式情報をもとに客観的に比較します。
OJTを『なくす』のではなく『再現できるようにする』ためのツール
動画マニュアル作成ツールは、先輩社員によるOJTを不要にするものではありません。誰が教えても同じ手順・同じ基準を再現できるようにすることで、教える側の負担と、教わる側の「聞く人によって言うことが違う」という不安の両方を減らす手段として位置づけるのが現実的です。
結論ファースト:どんな企業にどの動画マニュアル作成ツールが向いているか
- 料金体系を明確にしたうえで、まずは低コストにマニュアル作成を始めたい企業 → Teachme Biz(プラン・料金が公式サイトで公開されており、幅広い業種での導入実績がある)
- 製造・物流・小売など現場作業の動画教育に特化し、外国人材への多言語対応も見据えたい企業 → tebiki現場教育(音声を自動で字幕化し、100以上の言語に自動翻訳できる)
- 複合機など既存のOA機器・オフィス基盤と合わせて大手企業ならではの安心感を重視したい企業 → COCOMITE(コニカミノルタが提供し、文章・画像・動画を組み合わせたマニュアルを作成できる)
比較表
| サービス | 提供会社 | 特徴 | 料金目安 | 向いている企業 |
|---|---|---|---|---|
| Teachme Biz | 株式会社スタディスト | 画像・動画・テキストを組み合わせたマニュアルを作成・共有できる。業種を問わず幅広い導入実績 | エントリープラン月額89,800円(税別)〜、50アカウント。契約期間12ヶ月・開始時一括前払いが基本、初期費用は別途 | 料金・契約条件を確認したうえで導入判断をしたい企業 |
| tebiki現場教育 | Tebiki株式会社 | スマートフォンで撮影した作業動画から自動で字幕を生成。100以上の言語への自動翻訳に対応し、動画アップロード本数は全プラン無制限 | エントリー・ビジネス・エンタープライズの3プランとも要問い合わせ | 現場作業の動画教育に特化したい企業、外国人材の教育も見据える企業 |
| COCOMITE | コニカミノルタ株式会社 | 文章・画像・動画を組み合わせたマニュアルを作成できるクラウドサービス。社外向け公開に特化した「トリセツパック」プランもあり | 変動課金プラン・パッケージプランとも初期費用15万円〜。月額料金は要問い合わせ | 既存のOA機器・オフィス基盤とあわせて大手ベンダーに相談したい企業 |
※料金は2026年9月時点で各社公式サイトに掲載された情報をもとに記載しています。要問い合わせの項目は、対象人数や利用範囲によって金額が変わるため、正確な金額は各社への問い合わせが必要です。
『動画を作れるか』より『誰が更新し続けるか』を先に決める
動画マニュアル作成ツールは、導入して終わりではなく、作業手順が変わるたびに更新し続けることで初めて効果を発揮します。比較検討の段階から「誰が撮影・編集・更新の担当者になるのか」を社内で決めておくと、導入後に使われなくなるのを防ぎやすくなります。
各サービスの特徴
Teachme Biz(株式会社スタディスト)
Teachme Bizは、画像・動画・テキストをステップ形式で並べてマニュアルを作成できるサービスです。エントリープランは月額89,800円(税別)から、アカウント数50という条件が公式サイトで公開されており、料金の見通しを立てやすい点が特徴です。契約期間は12ヶ月が基本で、契約開始時に12ヶ月分を一括で支払う形式になっています。業種を問わず幅広い企業での導入実績があり、初めて動画マニュアル作成ツールを検討する企業が比較の起点にしやすいサービスです。
tebiki現場教育(Tebiki株式会社)
tebiki現場教育は、製造業・物流業・食品・小売・介護など、現場作業を伴う業種に特化した動画マニュアル作成ツールです。スマートフォンで作業風景を撮影するだけで、音声認識によって自動で字幕が生成され、100以上の言語へ自動翻訳する機能も備えています。全プランで動画のアップロード本数に上限がなく、撮影のハードルを下げる設計になっている点が特徴です。料金は3つの契約プランともに要問い合わせで、企業の課題や現場の規模に応じて案内される仕組みです。外国人材を含む多様な人材に現場教育をしたい企業や、動画教育に特化した機能を求める企業に向いています。
COCOMITE(コニカミノルタ株式会社)
COCOMITEは、コニカミノルタが提供するオンラインマニュアル作成・運用サービスです。文章・画像・動画を組み合わせたマニュアルを作成でき、社内向けの3プラン(エントリー・スタンダード・エンタープライズ)に加えて、社外向けに公開するマニュアルに特化した「トリセツパック」というプランも用意されています。各プランの初期費用は15万円からと公式サイトに明記されている一方、月額料金は公開されておらず、要問い合わせとなっています。複合機やオフィス機器など、他のコニカミノルタのソリューションとあわせて相談したい企業や、大手ベンダーならではのサポート体制を重視する企業に向いています。
タイプ別のおすすめの考え方
まずは料金を明確にしたうえで導入判断をしたい企業なら
Teachme Bizのように、プラン内容・料金・アカウント数が公式サイトで公開されているサービスは、社内での稟議や予算の見通しを立てやすく、初めて動画マニュアル作成ツールを検討する企業の比較の起点になります。
製造・物流・小売など現場作業の教育を動画で仕組み化したい企業なら
現場での作業手順の教育に課題を感じている場合は、tebiki現場教育のように、スマートフォンでの撮影から自動字幕・多言語翻訳までを想定して設計されたサービスが選択肢になります。外国人材を受け入れている、または今後受け入れを検討している企業とも相性がよいでしょう。
大手ベンダーの安心感や他のオフィス基盤との一体運用を重視する企業なら
複合機など既存のOA機器をコニカミノルタで導入している企業や、大手ベンダーによる長期的なサポート体制を重視する企業は、COCOMITEを含めて相談してみる価値があります。
そもそも現場教育のどこに課題があるか整理しきれていない企業なら
動画マニュアル作成ツールは、あくまで「教える内容を統一・可視化する」ための手段です。ツール導入の前に、自社の高卒・若手採用や定着でどこに一番課題を感じているかを整理したい場合は、採用活動全体の見直しから着手する方法もあります。
よくある質問
Q. 動画マニュアルを作れば、先輩社員によるOJTは不要になりますか? A. 不要にはなりません。動画マニュアルは「誰が教えても同じ手順・同じ基準を伝えられるようにする」ための土台であり、実際の作業に慣れるための対面でのOJTと組み合わせて運用する企業がほとんどです。
Q. 動画の撮影や編集に専門知識は必要ですか? A. 各サービスとも、スマートフォンでの撮影や、画像・テキストを並べる操作を想定した設計になっており、専門知識がなくても始められることをうたっています。ただし、実際にどの程度の手間がかかるかはトライアルや資料で確認しておくと安心です。
Q. 料金を正確に知るにはどうすればいいですか? A. Teachme Bizのようにプラン・料金が公開されているサービスもあれば、tebiki現場教育やCOCOMITEの月額料金のように要問い合わせが基本のサービスもあります。対象人数や利用したい機能を整理したうえで、候補を2〜3社に絞って見積もりを依頼するのが効率的です。
Q. 小規模な企業でも導入できますか? A. サービスによって想定するアカウント数や契約条件が異なるため、自社の従業員数や教育対象人数に対してプランが見合っているかを確認する必要があります。契約期間や支払い方法(一括前払いかどうかなど)もあわせて確認しておくとよいでしょう。
まとめ
動画マニュアル作成ツールには、料金体系が明確なTeachme Biz、現場作業の動画教育や多言語対応に強いtebiki現場教育、大手ベンダーの安心感があるCOCOMITEなど、それぞれ性質の異なる選択肢があります。
導入を検討する際は、「まず料金を明確にして導入判断をしたいのか」「現場作業の教育に特化した機能まで求めるのか」「既存の取引先ベンダーとあわせて相談したいのか」という自社の目的を整理することから始めると、候補を絞りやすくなります。要問い合わせが基本のサービスもあるため、候補を絞ったうえで見積もりを取る前提で比較するのが現実的です。
動画マニュアルの導入とあわせて、そもそも高卒・若手社員の教育や定着のどこに課題があるのか整理しきれていない場合は、若手採用ラボの無料相談・資料ダウンロードもあわせてご活用ください。
出典
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