高卒新入社員の早期離職を防ぐには?受け入れ準備でできること
2026.07.23

「せっかく採用できたのに、数ヶ月で辞めてしまった」——高卒採用に取り組む企業からよく聞く悩みです。原因は本人の意欲不足だけではなく、受け入れ側の準備で防げるケースも少なくありません。
厚生労働省の調査によると、2022年3月に卒業した新規高卒就職者のうち、3年以内に離職した人の割合は37.9%でした。およそ5人に2人が3年以内に離職している計算になります。
早期離職は「入社後」だけの問題ではない
早期離職の原因の多くは、入社前の情報提供と、入社後最初の数ヶ月の受け入れ体制にあります。採用活動と定着支援は切り離して考えないことが大切です。
なぜ高卒採用で早期離職が起きやすいのか
同調査では、事業所規模が小さいほど離職率が高い傾向も示されています。中小企業ほど、教育担当者の余裕が少なく、新入社員が孤立しやすい環境になりがちです。
業種別では、宿泊・飲食サービス業(64.7%)や生活関連サービス業・娯楽業(61.5%)など、現場が忙しくOJTに時間を割きにくい業種で特に離職率が高くなっています。
早期離職の主な原因
入社前とのギャップ
「思っていた仕事と違った」というギャップは、早期離職の代表的な理由です。求人票の記載だけでは、実際の業務内容や職場の雰囲気まで伝えきれないことが多くあります。
相談できる相手がいない
高校を卒業したばかりの新入社員にとって、職場は初めての社会人コミュニティです。困ったときに気軽に相談できる相手がいないと、小さな悩みが退職の決断につながりやすくなります。
将来像が見えない
「この会社で働き続けたら、自分はどうなるのか」がイメージできないと、目の前の仕事に意味を見出しにくくなります。
受け入れ準備でできること
配属前に「1日の流れ」を共有する
入社前の面談やオリエンテーションで、実際の1日の業務の流れを具体的に伝えておくことで、入社後のギャップを減らせます。
年齢の近い先輩を「メンター」につける
直属の上司とは別に、年齢の近い若手社員を相談役として配置すると、業務以外の悩みも話しやすくなります。
定期的な1on1で小さな変化を拾う
月1回など定期的な面談の場を設け、本人が言い出しにくい不満や不安を早めに拾う仕組みを作ることが、離職の予兆を見逃さないことにつながります。
受け入れ準備は「特別なこと」でなくていい
大掛かりな研修制度を新設する必要はありません。1日の流れの共有、相談役の設置、定期的な声かけなど、小さな仕組みの積み重ねが定着率を左右します。
まとめ
高卒新入社員の3年以内離職率は約37.9%で、事業所規模が小さいほど、また現場が忙しい業種ほど高くなる傾向があります。
早期離職の原因は「入社前とのギャップ」「相談相手の不在」「将来像の見えなさ」に集約されることが多く、いずれも配属前・配属直後の受け入れ準備で対策できます。
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